みんな童心に帰ろう メダカに始まりメダカで終わる 故郷
この蓮の下には何がいる
幼き頃そういうことに興味があって仕方なかった
おそらく私だけではないだろう
特に男性はそうかも知れない
フナ ドジョウ ゲンゴロウ タガメ
色々な生き物がいた
そこの横の小川には真っ白なメダカが泳いでいた
そう
残念ながら僕達の時代にはそういう生きものは既にいなかった
祖父の時代の話しである
しかし故郷に帰るとこの蓮の下にはフナやドジョウやメダカがいた
後から知ったことなのだがみんなでホームセンターから買って来て
わざわざ僕達を楽しませてくれていたらしい
故郷にはそういう温かな心がある
今私は神社の境内の池に国魚の錦鯉を飼っている
優雅に泳いで食欲も満点
たまに病気になって手こずらせる
錦鯉にはまっているとみんなに言われる
確かにそうかも知れない
しかし今私はメダカに凝っている
メダカは故郷の原点であり想い出なのだ
童心に帰って餌を与える
故郷の自然を想い出す
あの頃は何をしても楽しかった
あの頃は探究心でいっぱいだった
多くの大人達のユーモアと温かな心がいっぱいあった
間もなく風鈴をしまう季節になった
しかし私はメダカを通じて故郷を想い出す
メダカを通じて童心に帰る
あの穢れ無き自分を発見する為に
今も私の横の水槽でメダカが泳ぎながら大きな目で
私を見ている
清き心でいろよ
心の故郷を忘れるなよと言っているかの様に
私の人生はメダカに始まりメダカに終わる様な気がしてならない
それは朴とつな世界を求めているからかも知れない
人間質素が一番美しく見える
それが故郷
穢れ無き美しい故郷
白鳳神社 宮司 宮川吉弘拝
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