生きるということは辛くて苦しいものだ これを前提に生きなければ
菩提樹の木の下で悟りを開いたお釈迦さまは言っている
『この世は忍土であり苦界(苦海)』であると
あのお釈迦様までそう言っているのだ
この世が楽な筈はない
人間は誰でも楽に楽しく苦しみなく生きたい
しかも病気になんかかかりたくもない
しかしそれらは死を含めて必ず私達に訪れる
人間は確実に老いて病にかかり死んで行くのである
こういう真実を前提に置いて生きてみますと
そこにはそれ程の苦でもなくそういうものなんだと
自分の心と折り合いをつけながら生きて行けます
冒頭から人生は四苦八苦の辛いものだと思えば
そこには一つの覚悟ができます
覚悟ができるから苦しい人生を当たり前だと受け入れれる
気構えと勇気が湧きます
それこそがお釈迦さまが述べたかった小さいけれども
一つの悟りなのかも知れません
こんな小さな悟りを開ければ毎日が天国の中に在ります
苦難や苦労を前提に置いて生きてみればこそ私達は
至極の楽しい幸せを感じれる
そう感じませんか
お釈迦様は何もかもお見通しだったと感じてならないのです
芥川龍之介の『蜘蛛の糸』の様にお釈迦さまへ通じる糸を
切られないように日々精進して参りたいものでございます
白鳳神社 宮司 宮川吉弘拝
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