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2014年5月 1日 (木)

しだれ桜に生き方を感じ 花の散り際に人の一生の儚さを知る

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遂に北海道にも桜の季節がやってきた

境内にもしだれ桜 南殿等の花が咲き始めた

しだれ桜を見て想う

人間も皆奢り高ぶらず謙虚に頭を垂れていればいいのになぁ

どうしても見栄や体裁をとりつくろうとする

それはとても虚しくて悲しいことなのに


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天の下では誰もが平等である

しかし人間は格差をつけようとする

自分が相手より上だと言うことを感じ安心したいのである

しかしそれは愚かなことである

上に上がった者は下に引きずり落とされる

それが人間社会と言うものである

人間世界では必ず『闘争原理』が働いている

醜い生き方をしなければならないのだ

まるで猿山の中で生きる様に


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だからこそ神社仏閣の意義がある

そこで汚い穢れを払い清めてもらい新しい生き方に蘇生して行く

三島由紀夫氏が言っている

『人間は汚く一生を生きて行くほど強くはない 綺麗に一生を生きるほど

人間は強くはない』

これが真実ではないだろうか



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冷静に人生を考えてみれば人間とは誠に儚いものである

木には何百年もの生命が宿っている

それに比べ人間の命などは夢幻の如くである

高々数十年である

その間に身内の死があり病にかかり老いて行くのである

その儚さを知れば今の自分がどれだけの存在かを知り得ることができる


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誠にちっぽけなものである

天下統一を果たした豊臣秀吉の辞世の句がそれを如実に現している

『露と果て 露と果てぬる 我が身かな なにわのことも夢のまた夢』

だからこそ無為に今を生きてはならないのである

明日の命など誰が知ろうか

人は人の儚さを知って初めて生きる喜びを知る

人は人生の儚さを知って生きるべき道を知る

そういうことを悟らずして生きて行くことはあまりにも哀しく空虚である

貴女は何のために生れて来たの

貴女は何をするために生きて来たの

どういう足跡を残して桜の花びらが散る様にこの世を去って行くのでしょうか

死生観がない人生を送っていれば何も見えてこない

それが大切なものなのか

それが自分に必要なものなのか

どれだけの価値があるものなのか

自然に触れながら自然に教わる

そういう生き方がいい

さて

夜桜でも見て一献傾けようか・・・


白鳳神社 宮司 宮川吉弘拝 




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