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2014年8月20日 (水)

恥の文化とは・・・ 日本人の美しき姿 細川ガラシャの死に様

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境内一面を覆う菖蒲の花達

手前の花は『筑羽根』と言いその奥は青岳城

そして日月

整然と並び古の戦国時代を彷彿させる


その時代を一言で言えば『武士道』でありましょう

『葉隠』という著書の武士道の言葉

『武士道とは死ぬことと見つけたり』である

大義と美しい死に方に拘った武士達の姿が浮き彫りにされる


これは恥の死を怖れた武士達の精神であります


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一方女性の精神はどうだったのかと言いますとやはりいつも

恥の死を覚悟しており懐にはいつも自害をするための短刀を

隠し持っていたのでございます

この菖蒲の花の名は『有馬川』

名高き武家 細川家所縁のものである

その気高き白さは正に細川ガラシャなのでございます

御存じの様に父は本能寺の変で謀反を起こした明智光秀

織田信長に反旗を翻した訳ですが朝廷の信長暗殺計画の

罠に突き落とされたのでございまして決して謀反人とは

言い難いのでございます

もし本能寺の変がなければ比叡山焼き討ちを果たした信長は

数週間後に高野山焼き打ちを既に決定していた訳です


そういう意味では朝廷と高野山を守った誇り高き武将なのであります


しかし朝廷の人間達は策略家揃いだったのです

信長の死後一気に全員で信長を亡きものにせよと光秀に命じた

彼らは信長の弔いだと言って全員頭を剃る訳であります


光秀もこの裏切りには驚いたことでしょう

しかも朝廷は豊臣秀吉の渡す大金に目を奪われて行ったのです

『関白太政大臣』

金で買った名誉であります

それがこの世の醜い仕組みでしょう

恥も外聞もないとはこの様な人間達を言うのでございます


残念ながら細川ガラシャも醜い世界を信じれなくなり

カトリックに入信して信仰厚く生きるのですが

秀吉の参謀石田光成に家を包囲され人質にされようとされた時に

家臣に自分の命を奪えと命じ辞世の句を詠むのでございます


『散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ』


ガラシャはそういう句を詠み華々しく帰天して行ったのであります

正に恥の文化を嫌った美しき日本女性でした


しかしこの事件によって光成追放が全国で叫ばれ

関ヶ原の戦で大敗をきするのであります


恥の文化で翻弄されながらも戦い抜いた英雄達への弔い合戦


だからこそ徳川家康は『東照大権現』として今も神社で祭られております


恥を知れ


だから特に白き花のガラシャの花を大切にしているのです


日本国の美しき精神文化を守るためにも・・・


白鳳神社 宮司 宮川吉弘拝 

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