コスモスに秋を感じて 人を感じて 人生を想う
秋桜と書いてコスモス
秋の風が頬を撫でて行く
ゆらゆらと静かに揺れるコスモスの花に幼き頃を思い出す
コスモスを手にいっぱい持ってお母さんにプレゼントだよ~
そんな純真無垢な心があった
父と二人でよくキリギリスをとったっけ
お父さん僕こんなに大きいのとったよ~
お~ 凄いなぁと父が優しい目で見つめてくれた
大学を出て東京へと向かった
そこは氷のように冷たかったことを想い出す
田舎から上京して来たというだけでよく鼻であしらわれたっけなぁ
忙しい人たちは人の事なんてかまっている暇なんてないんだと感じた
いつももう会社を辞めて帰ろうかななんて思っていた
無性に古里のコスモスを見たくなる
それでも何とか成功して東京人になった感じがした
父倒れるの急報
東京になじんできた私は東京にまだ未練があったが
父の死に目には会いたかった
全てを東京に捨てて函館に戻って来た遠い昔
父はまるで大きな大木が役目を終えて眠るようにこの世から去って行った
お父さん
今は天国で幸せですか
僕は何とか生きています
母の面倒は私が見ますから安心していて下さいね
コスモスの季節にあなたを想う
手にいっぱいとってあなたの墓前に供えようと思う
あなたの残してくれたたくさんの思い出と一緒に
白鳳神社 宮司 宮川吉弘拝
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