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2014年9月21日 (日)

花は散るけど根は残す 貴女はこの世で何を残して行く

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花の寿命は短いと人は言う

人の寿命を長いと言う

もしかして長くも短くもないかも知れない


花の立派なところ

花弁を美しく咲かせ『色は匂えど散りぬるを』

しかしそういう無常をわきまえているのか見事に散り去る

しかし毎年根は増えて行く


それでは人はこの人生に何を残して行けるのか

財産は朽ち果てて行く虚構の世界

地位や名誉なんてまるで風の様に刹那の間に去って行く


今日も大者と言われた人の葬式に行って来た

耳を疑う言葉

悪口ばかりひそひそと聴こえて来るのだ

この世に何を残したのでしょうか

悪口を叩かれることを残して行ったのでしょうか


否 彼は彼なりに人の言葉を平然と受け流し生きたに違いない

そして子供達に多大なる多くの企業を残して行ったのである

子孫は人を人とも思わない人間に育ってしまった

横柄な態度と言葉づかい

それは頂けないものだった


西郷隆盛は言い放った

『人知るや否や 子孫に美田を残さず』

要は教育と精神だけを残して私はこの世を去るという

彼らしい論法であった


私もそういう生き方をしたい

亡き父の墓にも西郷隆盛の思想『敬天愛人』の愛を一文字頂いて

墓前に記している

私は子孫に精神こそがこの世で一番強いものであるという

教えを残して行きたい

それが根っこというものではないだろうか

子孫に美田を残さず

貴女は何を残して行く?


白鳳神社 宮司 宮川吉弘拝 

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