神の怒り 人間はみんな都合がよすぎる 自分だけ良ければ
これはまるで芥川龍之介の小説『蜘蛛の糸』のようなお話でございましょう
なんとか今回だけは助けてほしい
あの人よりも私を先に助けて
霊山に登って欲しい
あれも頼む
これも頼む
皆さん余程人を蹴落としても救われたいようでございます
私が拝むのは当たり前
ほんの少しの足しにでもしてと数千円頂いたって霊山までの
往復費のお金にも足りない
それでいて他の人のお願いをお断りさせて十数時間も
私を拘束する
全く以ていくらボランティア神社とは言え私の財布から
出す実費で生活も苦しくなってしまう
その時である
ついに神が怒った
神も救う人を選ぶから誰のためにも霊山に登ってはならぬ
ここまで
全てはここまで
大義であったのぅ~
稲光と落雷とともに神は去って行った
神に呼ばれなければ霊山には行けない
そういう霊験あらたかさを人は知ろうとはしない
まるで本能むき出しである
我先に
我先に・・・
そう
神の怒りとはその人を見放す場合がある
今の私に言える言葉があるとするならば
日本には八百万の神がおられるのでそちらにお願いしてみれば
どの神かが救ってくれるかも知れないということだけである
ありがとうも言えない人間
貪りの心の人間
社会一般常識のない人間
そういう人間たちは勿論論外でありますが・・・
白鳳神社 宮司 宮川吉弘拝
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